The Lost King

+movie

「ロスト・キング 500年越しの運命」を観て思うこと。

この『The Lost King』(邦題:『ロスト・キング 500年越しの運命』)では、職場で不遇な扱いを受け苦悩を抱えて生活する 二人の子供がいる主婦フィリッパ・ラングレーが、歴史上悪評価を受けているイギリスのリチャード三世の既成事実に疑問を感じ始め、行方不明であった遺骨の発掘を実現するために尽力する姿が描かれています。
脚本・製作のスティーヴ・クーガン曰く「小さき者が巨人を打ち負かす」サクセスストーリーとのことですが、まさしく観ている私自身もフィリッパのサポーターとなり、彼女が生き生きと「真実のリチャード三世」を探していくサマにエネルギーをもらって気持ちが奮い立ちました。
「あの」リチャード三世の遺骨を見つけ出す偉業を目の当たりにした時の高揚感たるや 最高の瞬間です!

https://amzn.to/4eGUGvE


+フィリッパ・ラングレー について

フィリッパ・ラングレー(Philippa Langley)は、2012年にイングランド王リチャード三世(Richard III)の遺骨を発見するプロジェクトの中心人物として知られる英国の歴史愛好家・作家です。彼女は、リチャード三世の再評価を目的とした「リチャード三世協会」のメンバーでもあり、リチャード三世に対する偏った見方を修正しようと努力してきました。

リチャード三世の再評価

リチャード三世はシェイクスピアの戯曲で描かれた悪役として広く知られていました。彼は背中が曲がり、王座を奪うために甥たちを殺したというイメージが強く、このため長らく負の評価が続いていました。しかし、ラングレーはこの歴史的な描写が誇張され、リチャード三世が不当に悪評を被っていると考えました。彼女はリチャードをより公正に評価し、彼の名誉を回復しようと活動を始めます。
実際に、ロンドン塔で甥たちは殺されていなかった可能性が高く、その内容を調査している書籍『The Princes in the Tower』を出版している。

遺骨発見の背景

フィリッパ・ラングレーがリチャード三世の遺骨発見プロジェクトに本格的に関与し始めたのは、2004年頃にリチャード三世のことを調べる中で、彼の遺骨がどこにあるのかが不明であることに関心を持ったことがきっかけです。従来の歴史学説では、彼の遺骨は1485年のボズワースの戦いで戦死し、レスター市内の修道院に埋葬されたが、その後修道院が破壊され、遺骨も失われたと考えられていました。

ラングレーは、その後の研究や文献を精査し、レスターの駐車場跡にあるグレイフライアーズ修道院の跡地こそがリチャード三世の埋葬地であると確信します。彼女はリチャード三世協会やレスター大学の考古学者たちと協力し、発掘プロジェクトを提案・推進しました。資金集めや組織的な協力の調整も彼女が積極的に行いました。

発見の瞬間

2012年、レスターのグレイフライアーズ修道院跡での発掘が始まり、驚くべきことにラングレーが信じた通り、駐車場の下から人骨が発見されました。遺骨は脊柱側弯症を患っており、リチャード三世の身体的特徴と一致しました。その後、DNA鑑定を含む詳細な分析により、この遺骨がリチャード三世のものであると確認されました。この発見は歴史学において大きな意義を持ち、リチャード三世に関する議論や彼の歴史的評価に新たな光を当てました。

ラングレーのその後

フィリッパ・ラングレーはこのプロジェクトを通じて世界的に注目を集め、彼女の尽力と直感がこの発見に至ったことが多くのメディアで取り上げられました。彼女はこの経験をもとに著書『The King’s Grave: The Search for Richard III』(邦訳タイトル: 『リチャード三世の墓』)を出版し、彼の人生と発掘の過程について詳しく記しました。

また、彼女の物語は2013年のドキュメンタリーでも描かれました。ラングレーがリチャード三世の発掘を実現するために尽力する姿が描かれ、彼女の挑戦や困難に立ち向かう精神が評価されています。

上記に記したように、ラングレーは今でも歴史や考古学に対して強い関心を持ち続け、リチャード三世に関するさらなる研究や発見のための活動を行っています。




◾️参考サイト:
英国史最大級の謎、「ロンドン塔の王子たち」失踪事件で新発見